ジョー・ホーガン
ジョー・ホーガンはアイルランドの籠細工職人でロエベ クラフト プライズ 2018のファイナリストです。ロエベとクリエイティブ・ディレクターのジョナサン・アンダーソンが魅了された彼の工芸技法の素晴らしさは、その独創的に編まれた籠の数々がパリで開かれた2019年春夏コレクションの一室の装飾に選ばれたことで揺るぎのないものとなりました。
ホーガンは1978年から籠細工をはじめ、新しい技術やデザインを模索する足掛かりとして確立された伝統を重視しています。そして故郷であるLoch na Fooeyの風景に見られる色彩と周辺に自生する柳は、ジョー・ホーガンの作品に大きな影響を与え、人里離れた自然豊かな沿岸地方への移住という決断を強みに変えました。
自国の籠編み文化の遺産に敬意を表して、彼はクリール(ロバの籠)やスキブ(イモを入れる籠)など古来の籠を作るいっぽうで、独創的な彫刻作品も手がけており、自国の籠編み産業がほとんど姿を消した時代 - おそらく現役の籠細工職人が4、5名までに減少した時代 - の柳編みの技法が持つ新たな可能性に光を当てています。ホーガンの作品はコミュニティに命を吹き込み、アイルランドの籠細工にとって新たな未知の領域を切り開く力になっています。